野菜果物辞典

果物
パンヤ科

マライ諸島原産のドリアンとはマレー語でとげのある果実という意味です。匂いが腐敗臭又はタマネギの腐敗臭に近く、味はまったりとした甘いクリームの様であった。匂いと味とのギャップの大きい果物。近年ではタイで品種改良された「Mon Thong(モントーン)」と云う匂いが少なく果肉も適度に固く食べやすいタイ産の品種が国内にも生果で輸入される様になっている。

ドリアンについては、東南アジアの果物の中で「果物の王様」と絶賛する人、「天国の味と地獄のにおいの果物」と半賞賛半拒否する人、「地獄の悪魔の果物」と完全拒絶する人がいます。ホテルと飛行機に持ち込むのは断られると言う唯一の果物です。

果肉は非常にクリーミーで甘く、カスタードのようで、タイではその味を「甘くてかぐわしくてコクがあり後を引く」と表現し、この高価な果実を食べたいがために「奥さんを売りに出しても・・・」などと不謹慎なことをも言う人もいるそうです。
ビタミンA、カルシウム、ミネラル分が非常に豊富で栄養価が極めて高い果物だといえます。強精成分が多く、夜のお供にも…

ドリアンについて16世紀にオランダの探検家リンスコーテン(Linschoten)が[世界の果物のなかで最も味の優れたもの]と書いてヨーロッパ人につたえ、その後イギリスの博物学者ウオレス(A.R.Wallace)が「ドリアンを味わうために東方へ旅行するだけの価値がある」と言ったことで、果物の王様としての地位が確立されたといわれている。


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