野菜果物辞典
あまおう
イチゴの品種

現在、イチゴの中で最も甘くおいしい「いちごの王様」といわれているいちご。その甘さ、コクは他の追随を許さない。酸味とのバランスも絶妙で、果肉もしっかりとした歯ごたえがありそれでいて後味はすっきりしている。
福岡の博多生まれのあまおうのネーミングには由来があり、あまおうの「あ」は「あかい」、「ま」は「まあるい」、「お」は「おおきい」「う」は「うまい」からできたそうです。
それまでいちご界に君臨していた「とよのか」を超えるべく福岡県の農業総合試験場で約6年間の試行錯誤の末に生まれました。とよのかとさちのかを両親にもつ「あまおう」は、“色・つや・味”すべての点で「とよのか」を上回り、まさにイチゴ界のサラブレット。


★イチゴ基本情報★

●栄養価
ビタミンC、ペクチン、アントシアニン、ポリフェノール、カリウム
カルシウム

●効能
高血圧予防、利尿効果、風邪予防、便秘解消、ガン予防、歯槽膿漏を予防

●豆知識
いちごが人に食べられるようになったのは、じつは、石器時代。
石器時代というと、人は狩りや漁、木の実などを採取(さいしゅ)して生活していた。
その時に、野生のいちごをとって食べたのがおそらく最初だろう。
このころは現在食べているいちごの実だけではなくて、葉っぱや茎、根なども薬として利用していたといわれている。
それから、フランスやベルギーなどで、野生のいちごを持って帰って畑で栽培されていたというはなしもあるが、いちごが本格的に作物として栽培され始めたのは、約200年前からといわれている。
北アメリカと南アメリカからの2種類の野生いちごがヨーロッパに運ばれて、2つのいちごがかけあわされて、現在のようなおいしいいちごが誕生した。
野生のいちごに比べて、かけあわされたいちごの実の大きさは10倍にもなって、味の方もだんぜんおいしくなった。
そうして、いちごの人気が出て、世界中の国々で食べられようになるまでひろがったそうな。
実は、あれは、たくさんのタネのつけ根(花托:かたく)が大きくなったものなんだよ。
ももやりんごなどは、タネのまわりの子房(しぼう)が大きく育ってやわらかくなった果肉(かにく)の部分を食べているんだ。
しかし、いちごの場合は、たくさんのたねが、はだかのまま実についていて、子房がほとんど大きくならないんだ。
だから、みんなが食べているいちごは、いちごのまわりにたくさんついているタネのつけ根が集まってできた花托というものになるんだ。
いちごは、このような仕組みから、別名で偽果(ぎか)とも呼ばれている。

●見分け方

色鮮やかである
ヘタがみずみずしい。
でこぼこしていない。
つぶつぶが立っている。
表面にツヤがある。
いちごのいろいろ

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