オリーブは重要な商品作物である。FAOの統計資料によると、98%以上の生産国は地中海に面し、そのうち、2/3がヨーロッパに集中している。
2002年のオリーブの実の生産量は1398万トンであり、全体の30.8%をスペインが生産(430万トン)していた。生産上位10カ国は、スペイン、イタリア (19.5%)、ギリシャ (14.3%)、トルコ (10.7%)、シリア (7.1%)、モロッコ (3.0%)、ポルトガル、エジプト、アルジェリア、ヨルダンである。以外にもイタリアよりもスペインの方が多い。
オリーブはそのほとんどがオイルにする。オリーブの果実は、品種を問わず強い苦味があり生食できないため、それ以外は塩漬け(ピックル)にすることも結構ある。果実は脂肪分を含んで独特の風味を持ち、栄養価も高い。この熟した果実の実からはオリーブ油(果実に対して15〜20%)が作られる。
オリーブ油は植物の中でも最も消化・吸収がよく、豊富な脂溶性ビタミン類、さらに細胞に酸素を送る働きをしているカリウム、マグネシウムなどのミネラル類など栄養的価値の高い成分が含まれている。しかも、酵素は自然のタンニンとうまく調和しているので、栄養性分が吸収されやすく、健康素材として効果的である。
また、さながらワインのヴィンテージのように風味や、酸味などのバランスが良い最良のものを選別し作られたものがエクストラバージンオイルとして作られている。値段はピンキリだが良いもの風味が素晴らしくフルーティーだ。
特にイタリア料理では使用頻度が非常に高くどんなものにもオリーブオイルが使われている。これはオリーブオイルが栄養価が高くカロリーも普通の油を使うよりも低く、どんな料理にも合わせやすいことが要因だろう。日本でもイタリアブームでイタリア料理を食べる機会も多く、オリーブオイルは非常に浸透している。
オリーブのいろいろ