野菜果物辞典
トリビア

まだ冬のなごりの残る早春に、山すその日だまりにひょっこり黄色い頭を出すふきのとう。ふきの原産地は日本で、北海道から九州まで全国の山野に自生しています。冬に黄色の花を咲かせるところから、冬黄(ふゆき)がつまってふきになったといわれます。 また古くは”ふふき”とよび、布々岐とも書きました。ふきには、茎に息を吹き込める穴があり、折ると糸が出てきます。その様子を表して名づけたとも言われ、平安時代にすでに栽培されはじめました。葉の直径は1メートル、高さは2メートルにもなり、葉の下で雨宿りをしたり、馬で行く人に下からさしかけて使ったほど大きなものです。豆知識ですが、北海道のアイヌの伝説にはコロボックルという小人が登場しますがアイヌ語で”ふきの葉の下の人”という意味で、雨降りのとき1枚の葉の下に10人も入るほど小さかったといわれています。
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